ShaneM’s positive vibes

37歳男。ライフハックについて情報発信。

ボールを持たない仕事術をして良いのは偉い人だけだから!

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私にとってメールを即レスすべきかどうかは永遠のテーマ

 私はいつもメールの即レス問題で悩んでいる。新入社員のときから10年以上考え続けているテーマであるが、答えはまだ出ていない。おそらく、この先も答えが出ないテーマだと思う。

 私は、メッセンジャーボーイではないのだから、メールは即レスすべきでないと思う。我々オフィスワーカーは考える仕事をしているのであり、早く反応する仕事ではないと思う。もちろん、職種による。クレーム対応やカスタマーサービスなどは即レス命であると思う。

 一方で、仕事が出来る人はメールの返信が早い人、という考えも根深いものがある。代表論者は大前研一氏やホリエモンである。いや、それ、あんたらだからみんな早くメール返してくるだけだから!私だってビルゲイツからメール来たら即レスするに決まっている。

 

メールの送信者は実は心の奥底では即レスを求めている

 回答が必要なメール、質問だとかスケジュールの確認メールを送っている送信者は、実は心の奥底では即レスを求めている。なぜなら、この私がそうだからだ。自身ではメールの即レスはすべきではないと考えているが、必要に迫られてメールを送っている場合、実は私は今すぐ回答してもらうことを求めている。

 電話では伝わりにくい数字や、資料をつけてメッセージを伝達出来るため、電話と同じような同期性を求めてメールをしている人も多くいる。

 

メールが致命的なのは既読機能がないこと

 メールで致命的なのは、既読機能がないことだ。いや、正確には例えばOutlookだと「開封確認」というものがあるのだが、使うのはマナー的にあまりよろしくないこととされており、非常に限定的な場面でしか使えない。LINEの既読機能とは性質が違う。

 この既読機能がないために、メールを読みました、ということを相手に伝えるために、いわゆるthank youメールなどを送らないといけなくなる。

 

メールのインボックスをタスクリストにする人達

 これまで会社員を10年以上やってきて、メールのインボックスをタスクリストにする人達はかなり多いということに気づいた。とりあえずメールを送ればメールには返信するという習性がついているビジネスパーソンは非常に多いというのが私の実感だ。だから、なかなか動かない人を動かそうと思ったら、メールを送れば動いてもらえるということは結構ある。

 いろいろな人と話すなかで気づいたのだが、その人たちの多くは自分でボールを持たないようにするということを仕事上の信条としている。パスが回ってきたら早く誰かに回す。そういうことを信条にしているという人たちだ。

 

ラグビーやアメフトで必要なのは

 ラグビーで必要なのはすぐにパスする人ではなく、ボールをもって長く走れる人であり、アメフトで必要なのは長いパスを通すことの出来るQBであり、自分でボールをもって距離を稼げるRBだと思う。決してボールをもたないようにする人ではないと思う。

 孫正義なら知らないが、普通の会社員でボールを持たないという信条で仕事をするのは違うのではないかと思っている。

 

すぐ返せるボールならすぐ返す方が良いのでは?

 すぐ返せるボールならすぐ返す方が良いのではないか、という反論もあるかと思う。最もらしく聞こえるのだが、「すぐやる!」ことばかり意識していると、すぐやれることばかり進む、ということになる、と私は考えている。

 我々オフィスワーカーの最も重要なことは、正解がわからない、どこから手を付けて良いのかわからない仕事から逃げることなく向かい合い、少しずつ前に進めていくことだと思っている。「すぐやる!」ばかりしていると、そういう重要な仕事に取り組むための邪魔になる。

 「すぐやる!」は一般的に良いこととされている。また、すぐやれることは仕事のやり方、すなわち正解もわかっている。同じ60分かけるとしても、「すぐやる!」は仕事の果実が確実に得られる一方、正解がわからない仕事は成果が得られるかどうかはわからない。つまり、60分無駄にしたのと同じ結果になる可能性さえある。そのため、すぐやれる仕事に手をつけてしまう。仕事をしていることには変わりなく、また、「すぐやる!」という一般的に良いとされている行いをすることにもなる。そのため、「すぐやる!」をしてしまう。

 

なぜすぐ返してはいけない?

 結局、どこかでその「すぐ返せるボール」を返す必要性はあるので、どこかで返す必要があるのは間違いない。どうせしないといけないのだから、「すぐ」やった方が良いのではないか、という見向きもあると思うが、それだと一日中メールのインボックスを気にしていないといけなくなる。それは仕事への集中を著しく妨げることになる。 

今のところの妥協案

 今のところの私の妥協案は、1時間のうちに5分だけメールの返信タイムを設けるということだ。重要そうなメール順に、1時間に5分ずつ返信している。

 

電話は相手の時間を奪う、生産性を下げるという考え方が定着してきたが

 ホリエモンの尽力もあり、電話が相手の時間を奪う、生産性を下げるという考え方がそれなりには浸透してきた。プライベートでのLINEなどのテキスト文化、チャット文化により、相手の許可を得てから電話するもの、という認識も出てきた。

 

誰かインフルエンサーが仕事の即レスをする人は仕事の出来ない人、みたいなのを広めて欲しい

 電子メールが登場して20年超。まだまだ現役バリバリの技術であり、これだけ世界中のオフィスに定着してしまった以上、まだまだ使い続けられる技術であると思う。最近はだいぶ廃れたと思うが、それでもFAXがまだまだ使われている技術であるように、まだまだメールは使われると思う。願わくば、仕事の即レスは生産性を下げる、みたいな価値観が広まってほしい。電子メールは世界中で使われているから、世界に影響力がある人、例えば米国大統領だとかイーロン・マスクだとかそういうような人が広めて欲しい。

 マニャーナの法則という仕事術が全世界的に知られるよりは、まだ米国大統領だとかイーロン・マスクだとかに期待する方がまだマシのような気がする。

 

 メールの即レス問題は定期的に私のもとへやってきて、私に深い悩みをもたせるのだ。